コラム
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2018.10.02
抗うつ剤がEDを引き起こすことがある? 両者の関係性をチェックしよう
現代はストレス社会といわれ、うつ病などの精神疾患を発症する人も増えています。
うつの症状で受診した患者には抗うつ剤が処方されることがほとんどです。しかし、この抗うつ剤の副作用によってEDになるケースもあるといいます。そこでこの記事では、抗うつ剤とEDの関係性について紹介していきます。
うつの治療薬がEDの原因になる?
EDが起きる原因は、加齢や生活習慣病の悪化などさまざまです。中には、うつの治療薬を服用することでEDが起きたと考えられるケースもあります。
現在うつ病の治療に使われる薬の中には、性機能に影響を及ぼすものがあるとされています。抗うつ剤として多く使われているSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、性機能障害を引き起こす副作用が指摘されているのです。
SSRIには、中枢神経系に作用して人間の気分を左右する神経伝達物質セトロニンの量を増やす働きがあります。その一方でこの薬には、性的衝動を起こすドーパミンの分泌を抑制する副作用があることが分かっています。ほかの抗精神病薬やベンゾジアゼピン系薬剤にも、性欲減退の症例報告があります。抗うつ剤がEDを引き起こすメカニズム
抗うつ剤の作用によって性的な衝動が抑制されると、EDも起こりやすくなるのです。さらに、ドーパミンの分泌が抑制されると恋愛の感情や人を愛する気力が衰えていくという心理的なリスクを抱え、これがEDを引き起こす可能性があるとも指摘されています。
抗うつ剤の中には耐糖能異常を引き起こす可能性がある薬もあるものです。これによって成人病の悪化が起き、EDにつながるケースもあると考えられています。うつとEDを同時に治療することもできる
抗うつ剤の服用をしている方はEDになりやすいことから、これまではEDとうつを同時に治療するのは困難という見方が一般的でした。
しかし、SSRIを服用している方でもED改善効果が見込まれるPDE5が認可されてからは、うつとEDを同時に治療していくことも可能になってきています。うつの薬とED治療薬は特に飲み合わせが悪いというわけではないので、両方の症状がある方は医療機関で相談してみるのがおすすめです。うつやEDの薬はきちんと服用することが大切
うつとEDに悩み「抗うつ剤の服用をやめればEDが回復するのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、現在服用している薬は専門家である医師が必要と判断して処方したものです。自己判断で勝手に薬の服用をやめると症状が改善しにくくなるだけでなく、思わぬ悪影響が起きる可能性も考えられます。
抗うつ剤とED治療薬を併用することは可能とされています。現状を改善するためには決められた薬をきちんと飲み、不安な点は納得のいくまで医師に相談することが肝心です。これまでの研究によって、うつ病の治療に使われる薬がEDを引き起こす可能性もあることが分かっています。
うつやEDは医療機関を受診して治療や服薬を続ければ、改善の見込みは十分にあるといえます。心身の悩みを抱えている方は医師に相談し、適切な対処を施したいものですね。-
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